センター試験の化学基礎の演習問題を紹介しています。このページは,酸化還元反応の解説です。
高校化学Net参考書 ~センター試験演習「化学基礎」~
問題情報
年度 | 2016年度 |
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試験 | 本試験-化学基礎 |
問題 | 第2問-問5 |
単元 | 酸化還元反応 |
配点 | 3点 |
計算問題 | × |
難易度 | 普通 |
正解
④ 硝酸銀水溶液に食塩水を加えると,白色沈殿が生成した。
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解説
酸化還元反応は,酸化数の変化する原子があります。よって,各原子の酸化数を確認して,どの原子も変化しないという反応が,酸化還元反応ではないと判断することが出来ます。
① 2KMnO4 + 5(COOH)2 + 3H2SO4
→ 2MnSO4 + 10CO2 + K2SO4 + 8H2O
Mn : +7 → +2 , C : +3 → +4
② 2Na + 2H2O → H2 + 2NaOH
Na : 0 → +1 , H : +1 → 0
③ 2Cu + O2 → 2CuO
Cu : 0 → +2 , O : 0 → -2
④ AgNO3 + NaCl → AgCl + NaNO3
酸化数の変化なし(Ag:+1,N:+5,O:-2,Na:+1,Cl:-1)
⑤ 2KI + H2O2 + H2SO4 → I2 + K2SO4 + 2H2O
I : -1 → 0 , O : -1 → -2
基本的に,単体が関わる反応は,酸化数が単体の「0」から化合物の「0以外」へと変化するため,酸化還元反応だと判断することができます。
また,イオンの組合せが変わるだけの「中和反応」や「弱酸・弱塩基の遊離」は酸化還元反応ではないと判断することもできます。
この問題のように,「塩の沈殿を生じる反応」も,酸化還元反応ではないことがほとんどです。
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問題 | |
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