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チタンTiについて

 チタンは地殻中に9番目に多く含まれている元素です。アルミニウムよりも6倍硬く、また、加工しやすく腐食しにくいため広く用いられています。

 例えば、航空機のエンジンや形状記憶合金、ドーム球場の屋根、橋梁、人工関節、チタン‐サファイアレーザーなど、幅広い用途があります。

 白色の二酸化チタンは安定な物質で、人体への毒性も低いことから紫外線を防ぐ美白化粧品として利用されています。また、光を照射すると有機物を分解する光触媒として働くことから外壁や車のミラーなどに用いられています。

 チタンは、有機合成にもしばしば用いられています。例えば、強い還元作用を示す塩化チタンは、有機化合物中の酸素原子を取り除く性質があり、還元反応や、異なる分子を炭素原子間で結合させるカップリング反応に用いられています。また、ポリエチレンやポリプロピレンなどの高分子材料を合成するためのチーグラー・ナッタ触媒も四塩化チタンや三塩化チタンを含む化合物を利用しています。

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チタンTi(元素)のデータ

元素名(日本語)チタン元素名(英語)titanium
原子番号22元素記号Ti
周期表の位置第4周期-4族分類遷移金属元素
原子量44.867クラーク数0.46%
電子配置[Ar] 4s2 3d2電子殻K2 L8 M10 N2
ファンデルワールス半径不明原子半径0.147nm
共有結合半径0.160nm主な酸化数0,+1,+2,+3,+4
第一イオン化エネルギー658.8kJ/mol電子親和力0.2eV
電気陰性度(ポーリング)1.54発見年1791年
発見者ウィリアム・グレゴール(イギリス)
元素名・元素記号の由来Titan(ギリシャ神話に登場する神「タイタン」)

チタンの単体Tiのデータ

常温・常圧における状態固体銀白色
融点1668℃沸点3287℃
融解熱14.15kJ/mol蒸発熱425kJ/mol
結晶構造六方最密構造密度4.506g/cm3
蒸気圧0.49Pa(1941K)熱容量25.060J/(mol・K)

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第1周期HHe
第2周期LiBeBCNOFNe
第3周期NaMgAlSiPSClAr
第4周期KCaScTiVCrMnFeCoNiCuZnGaGeAsSeBrKr
第5周期RbSrYZrNbMoTcRuRhPdAgCdInSnSbTeIXe
第6周期CsBaランHfTaWReOsIrPtAuHgTlPbBiPoAtRn
第7周期FrRaアクRfDbSgBhHsMtDsRgCnUutFlUupLvUusUuo
ランタノイドLaCePrNdPmSmEuGdTbDyHoErTmYbLu
アクチノイドAcThPaUNpPuAmCmBkCfEsFmMdNoLr
金属元素の背景色
アルカリ金属,アルカリ土類金属
その他の典型金属元素,遷移金属元素
非金属元素の背景色
ハロゲン,希ガス
その他の非金属元素
□不明
スカンジウムScページトップバナジウムV