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セレンSeについて

 セレンは地殻中に5×10-6%しか存在していない元素ですが、人にとっては必須元素の1つです。セレンが欠乏すると、心不全が起こる克山病になってしまいます。

 自然界には硫黄や硫化物に少量だけ含まれているので、これらからセレンを取り出しています。ちなみにセレンの生産量は日本が世界一で、2008年には28%にあたる800トンを生産しています。セレンの単体には多くの同素体が存在していて、灰色セレンが最も安定です。

 セレンの産業用途は幅広く、セレン整流器、赤色顔料(セレン化カドミウム)、乾式電子複写、フケ止めシャンプーなどがあります。また、セレンは抗炎症作用や免疫促進作用があります。穀類や野菜、肉、卵などにも含まれているため、通常の食事で十分な量のセレンを摂取することができます。

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セレンSe(元素)のデータ

元素名(日本語)セレン元素名(英語)selenium
原子番号34元素記号Se
周期表の位置第4周期-16族分類典型非金属元素
原子量78.96クラーク数0.00001%
電子配置[Ar] 4s2 3d10 4p4電子殻K2 L8 M18 N6
ファンデルワールス半径0.190nm原子半径0.120nm
共有結合半径0.120nm主な酸化数-2,0,+1,+2,+4,+6
第一イオン化エネルギー941.0kJ/mol電子親和力2.0206eV
電気陰性度(ポーリング)2.55発見年1817年
発見者イェンス・ヤコブ・ベルセリウス(スウェーデン)
元素名・元素記号の由来Selene(ギリシャ神話の月の女神「セレネ」)

セレンの単体Se(灰色セレン)のデータ

常温・常圧における状態固体灰黒色
融点221℃沸点685℃
融解熱6.69kJ/mol蒸発熱95.48kJ/mol
結晶構造六方最密構造密度4.81g/cm3
蒸気圧0.695Pa(494K)熱容量25.363J/(mol・K)

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第1周期HHe
第2周期LiBeBCNOFNe
第3周期NaMgAlSiPSClAr
第4周期KCaScTiVCrMnFeCoNiCuZnGaGeAsSeBrKr
第5周期RbSrYZrNbMoTcRuRhPdAgCdInSnSbTeIXe
第6周期CsBaランHfTaWReOsIrPtAuHgTlPbBiPoAtRn
第7周期FrRaアクRfDbSgBhHsMtDsRgCnUutFlUupLvUusUuo
ランタノイドLaCePrNdPmSmEuGdTbDyHoErTmYbLu
アクチノイドAcThPaUNpPuAmCmBkCfEsFmMdNoLr
金属元素の背景色
アルカリ金属,アルカリ土類金属
その他の典型金属元素,遷移金属元素
非金属元素の背景色
ハロゲン,希ガス
その他の非金属元素
□不明
ヒ素Asページトップ臭素Br