センター試験の化学の演習問題を紹介しています。このページは,鉄の解説です。
高校化学Net参考書 ~センター試験演習「化学」~
問題情報
年度 | 2015年度 |
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試験 | 本試験-化学 |
問題 | 第3問-問6 |
単元 | 鉄 |
配点 | a‐2点 b‐2点 |
計算問題 | × |
難易度 | 難しい |
正解
a ② 青‐Fe2+ 赤‐OH-
b ① 赤
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解説
a シャーレAの中には2種類の金属と電解質水溶液が入っているので,電池が構成されていると考えられます。
ここではイオン化傾向の大きい鉄が溶解して電子を放出し,銅の表面では水が電子を受け取って水素を発生します。
Fe → Fe2+ + 2e-
2H2O + 2e- → H2 + 2OH-
鉄くぎの周囲が青く変化したのは,Fe2+とK3[Fe(CN)6]が反応してターンブルブルーとよばれる濃青色沈殿を生じたためです。この沈殿を生じたことから,Fe3+ではなくFe2+を生じていることがわかります。
一方,銅線の表面付近が赤く変化したのは,水素H2の発生と同時に水酸化物イオンOH-を生じてpHが大きくなり,フェノールフタレインが呈色したためです。
b シャーレBの中には2種類の金属と電解質水溶液が入っているので,電池が構成されていると考えられます。
ここではイオン化傾向の大きい亜鉛が溶解して電子を放出し,鉄の表面では水が電子を受け取って水素を発生します。
Zn → Zn2+ + 2e-
2H2O + 2e- → H2 + 2OH-
鉄くぎの周囲では,水酸化物イオンOH-を生じてpHが大きくなり,フェノールフタレインが赤色を呈します。
一方,シャーレAのように鉄(Ⅱ)イオンFe2+を生じたわけではないので,青色には変化しません。
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問題 | |
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