センター試験の化学Ⅰの演習問題を紹介しています。このページは,炭素とケイ素の解説です。
高校化学Net参考書 ~センター試験演習「化学Ⅰ」~
問題情報
単元 | 炭素とケイ素 |
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年度 | 2006年度 |
問題番号 | 化学Ⅰ-第3問-問2 |
配点 | 4 |
計算問題 | × |
難易度 | 普通 |
正解
⑤ 二酸化ケイ素をフッ化水素酸に溶かすと,水ガラスができる。
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解説
① 黒鉛Cは,すべての炭素原子が共有結合でつながった共有結晶(共有結合の結晶)です。ダイヤモンドCや二酸化ケイ素SiO2など,多くの共有結晶は電気を通しにくいのですが,黒鉛Cは例外的に電気をよく通します。
② ケイ素の単体Siは,天然には存在しません。二酸化ケイ素SiO2のかたちで豊富に存在しています。炭素を用いて二酸化ケイ素SiO2を還元することで,ケイ素の単体Siを得ます。ケイ素の単体Siは,半導体なので,集積回路や太陽電池に用いられます。
③ 炭素の酸化物には,一酸化炭素COと二酸化炭素CO2があります。これらは常温・常圧で気体です。冷却すると二酸化炭素CO2は昇華して固体になり,ドライアイスになります。
④ 濃硫酸H2SO4は,別々に結合していたHとOから水分子を無理やり奪う性質(脱水作用)をもっています。スクロースC12H22O11から11H2Oを奪い,12Cが残ります。
⑤ 水ガラスは,二酸化ケイ素SiO2を水酸化ナトリウムNaOHで溶かしてできるケイ酸ナトリウムNa2SiO3の水溶液です。一方,二酸化ケイ素SiO2をフッ化水素酸HFに溶かして生じるのは,ヘキサフルオロケイ酸H2SiF6です。細かい部分まで覚えている人は少ないようですが,受験生なら知っておきたい内容です。
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問題 | |
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