センター試験の化学Ⅰの演習問題を紹介しています。このページは,炭化水素の燃焼の解説です。
高校化学Net参考書 ~センター試験演習「化学Ⅰ」~
問題情報
単元 | 炭化水素の燃焼 |
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年度 | 2006年度 |
問題番号 | 化学Ⅰ-第4問-問7 |
配点 | 4 |
計算問題 | ○ |
難易度 | 普通 |
正解
⑤ 11
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解説
炭化水素の炭素原子の数と水素原子の数の関係は,次のようになります。
1.アルカンの炭素原子の数をnとおくと,水素原子の数は2n+2である(一般式CnH2n+2)。
2.環構造が1つあると,水素原子の数が2つ減る。
3.二重結合が1つあると,水素原子の数が2つ減る。
4.三重結合が1つあると,水素原子の数が4つ減る。
問題中の記述a,bより,この炭化水素はアルカンよりも水素原子の数が6つ少ないことがわかります(2n-4)。また,cより,水素原子の数はn+4と表すこともできます。これらは同じ炭化水素の水素原子の数を表しているので,次の等式が成り立ちます。
2n-4 = n+4
これを解いて,n=8より,この炭化水素の分子式はC8H12です。
有機化合物を完全燃焼すると,二酸化炭素CO2と水H2Oを生じます。この変化の化学反応式をつくるとき,まずは有機化合物の炭素原子の数からCO2の係数を,水素原子の数からH2Oの係数をそれぞれ求めます。その後,完全燃焼に必要な酸素原子の数をO2で調整します。O2の係数をxとおくと,次のような化学反応式になります。
C8H12 + xO2 → 8CO2 + 6H2O
ここで,右辺に酸素原子が22あります。左辺にも酸素原子が22必要なので,2x=22より,O2の係数xは11となります。炭化水素とO2の係数比が1:11であり,炭化水素の物質量が1.0molなので,必要なO2は11molです。
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