センター試験の化学Ⅰの演習問題を紹介しています。このページは,気体の製法と性質の解説です。
高校化学Net参考書 ~センター試験演習「化学Ⅰ」~
問題情報
単元 | 気体の製法と性質 |
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年度 | 2007年度 |
問題番号 | 化学Ⅰ-第3問-問4 |
配点 | 4 |
計算問題 | × |
難易度 | 難しい |
正解
⑤ 塩化ナトリウムの代わりに塩化カリウムを用いても,同じ気体が発生する。
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解説
この実験で得られる気体は,塩化水素HClです。揮発性の塩化水素だけが気体となって集気びんに集まります。反応後に硫酸ナトリウムNa2SO4が生じると書いてしまう生徒が多いのですが,実際に生じるのは硫酸水素ナトリウムNaHSO4なので,注意しましょう。
NaCl + H2SO4 → NaHSO4 + HCl
① 塩化水素は無色ですが,刺激臭のある気体です。
② ヨウ化カリウムデンプン紙は,酸化作用のある物質(オゾンO3など)の検出に用いられます。塩化水素には酸化作用がありませんので,誤りです。
③ 赤色リトマス紙が青色になるのは,塩基性です。塩化水素は酸性なので,誤りです。
④ 塩化水素には漂白作用がありませんので,誤りです。単体の塩素Cl2なら,リトマス紙が漂白されます。
⑤ この実験で反応にかかわっているのは,塩化物イオンCl-です。ナトリウムイオンNa+やカリウムイオンK+は塩化水素発生には関係ないので,塩化ナトリウムNaClの代わりに塩化カリウムKClを用いても,同じ気体が発生します。
KCl + H2SO4 → KHSO4 + HCl
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問題 | |
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