センター試験の化学Ⅰの演習問題を紹介しています。このページは,沈殿やイオンの色の解説です。
高校化学Net参考書 ~センター試験演習「化学Ⅰ」~
問題情報
単元 | 沈殿やイオンの色 |
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年度 | 2007年度 |
問題番号 | 化学Ⅰ-第3問-問5 |
配点 | 4 |
計算問題 | × |
難易度 | 易しい |
正解
① 過マンガン酸カリウム水溶液は,マンガン(Ⅱ)イオンにもとづく赤紫色を示す。
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解説
① 過マンガン酸カリウム水溶液は,過マンガン酸イオンMnO4-にもとづく赤紫色を示します。ちなみに,マンガン(Ⅱ)イオンMn2+は淡赤色で,濃度が小さい場合はほとんど無色に見えます。
② 銅(Ⅱ)イオンの変化は重要なので,化学反応式や色も覚えておきましょう。
Cu2+ + 2OH- → Cu(OH)2(青白色沈殿)
③ アンモニア水は,次の反応により水酸化物イオンOH-を生じて塩基性を示します。よって,アンモニア水を加える水溶液に含まれる金属イオンによっては,水酸化物の沈澱を生じます。
NH3 + H2O → NH4+ + OH-
④ クロム酸イオンCrO42-は,鉛(Ⅱ)イオンPb2+,バリウムイオンBa2+,銀イオンAg+と反応して沈殿を生じます。
Pb2+ + CrO42- → PbCrO4(黄色沈殿)
⑤ 銀イオンAg+を含む水溶液に,水酸化ナトリウム水溶液,または少量のアンモニア水を加えると,酸化銀の褐色~黒色の沈殿を生じます。他の金属イオンと同様に水酸化物(水酸化銀AgOH)ができると答える生徒が多いのですが,これは非常に不安定なので,実際に確認することは出来ません。酸化銀Ag2Oが生じることを覚えておきましょう。
2Ag+ + 2OH- → Ag2O + H2O
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問題 | |
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