センター試験の化学Ⅰの演習問題を紹介しています。このページは,芳香族化合物の分離の解説です。
高校化学Net参考書 ~センター試験演習「化学Ⅰ」~
問題情報
単元 | 芳香族化合物の分離 |
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年度 | 2007年度 |
問題番号 | 化学Ⅰ-第4問-問6 |
配点 | 4 |
計算問題 | × |
難易度 | 易しい |
正解
②
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解説
芳香族化合物の分離に関する問題では,「分子は水に溶けない」,「中和して塩になれば水に溶ける」が基本です。
まず,混合溶液に水酸化ナトリウム水溶液を加えると,酸性であるサリチル酸とフェノールが中和されて水層に移ります。エーテル層に残るのはアミノ基-NH2をもつ塩基性のアニリンだけなので,aがアニリンです。
次に,炭酸水素ナトリウム水溶液を加えると,炭酸よりも弱い酸が遊離されます。炭酸の酸の強さは,カルボキシル基とフェノール性ヒドロキシ基の間にあります。サリチル酸はカルボキシル基-COOHとフェノール性ヒドロキシ基-OHをもっており,フェノールはフェノール性ヒドロキシ基-OHだけをもっています。
サリチル酸 | フェノール |
つまり,フェノールが遊離されてエーテル層に移り,サリチル酸は塩のまま水層に残ります。よって,bがフェノール,cがサリチル酸です。
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問題 | |
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