センター試験の化学Ⅰの演習問題を紹介しています。このページは,付加反応の解説です。
高校化学Net参考書 ~センター試験演習「化学Ⅰ」~
問題情報
単元 | 付加反応 |
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年度 | 2008年度 |
問題番号 | 化学Ⅰ-第4問-問3 |
配点 | 4 |
計算問題 | × |
難易度 | 易しい |
正解
② ベンゼンと塩素の混合物に光を照射すると,ヘキサクロロシクロヘキサン(ベンゼンヘキサクロリド)が生成する。
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解説
①~④は代表的な反応なので,しっかりと整理しておきましょう。
① アルカンは単結合のみで形成されており,付加反応は起こりません。メタンCH4と塩素Cl2の反応は,水素原子と塩素原子が置き換わる「置換反応」です。
② ベンゼンC6H6と塩素Cl2の反応は,条件によって変わります。光(紫外線)を照射する条件だと,付加反応が起こってヘキサクロロシクロヘキサン(ベンゼンヘキサクロリド)C6H6Cl6が生成します。
③ ベンゼンC6H6と塩素Cl2の反応は,条件によって変わります。鉄触媒を用いる条件だと,ベンゼンの水素原子と塩素原子が置き換わる「置換反応」が起こってクロロベンゼンC6H5Clが生成します。
④ ベンゼンC6H6と濃硫酸H2SO4の反応は,スルホン化という置換反応の一種です。ベンゼンスルホン酸C6H5SO3Hが生じます。
⑤ トルエンC6H5CH3と過マンガン酸カリウムKMnO4の反応は,酸化還元反応です。ベンゼン環に結合しているメチル基-CH3がカルボキシル基-COOHに変わります。ただ,過マンガン酸カリウム水溶液は塩基性なので,カリウム塩(安息香酸カリウムC6H5COOK)として生成します。
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問題 | |
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