センター試験の化学Ⅰの演習問題を紹介しています。このページは,硫化水素の解説です。
高校化学Net参考書 ~センター試験演習「化学Ⅰ」~
問題情報
単元 | 硫化水素 |
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年度 | 2009年度 |
問題番号 | 化学Ⅰ-第3問-問6 |
配点 | 4 |
計算問題 | × |
難易度 | 易しい |
正解
③ 発生した気体は,上方置換によって捕集する。
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解説
① 硫化水素は有毒な気体です。必ず換気のよい場所で実験しなければいけません。
② 硫酸の希釈は大きな発熱を伴います。誤って濃硫酸に少量の水を加えると,簡単に沸点まで温度が上がり,水が飛び散ってしまい危険です。
③ 硫化水素は,空気よりも重い気体です(覚えていない場合は計算して判断します。硫化水素H2Sの分子量は34です。空気(見かけの分子量28.8)より密度〔g/L〕が大きい)。上方置換では捕集することが出来ません。
④ 硫化水素が電離して生じる硫化物イオンS2-は,鉛(Ⅱ)イオンPb2+と容易に沈殿します(化学反応式の下向き矢印は,沈殿することを示しています)。
Pb2+ + S2- → PbS↓
⑤ この硫化水素の発生は,弱酸の遊離(弱酸の塩 + 強酸 → 強酸の塩 + 弱酸)を利用しています。希硫酸でなくても,塩酸などの強酸であれば反応が起こります。
FeS + H2SO4 → FeSO4 + H2S
FeS + 2HCl → FeCl2 + H2S
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問題 | |
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