センター試験の化学Ⅰの演習問題を紹介しています。このページは,酸化還元反応の解説です。
高校化学Net参考書 ~センター試験演習「化学Ⅰ」~
問題情報
単元 | 酸化還元反応 |
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年度 | 2010年度 |
問題番号 | 化学Ⅰ-第2問-問3 |
配点 | a‐4,b‐3 |
計算問題 | ○ |
難易度 | 普通 |
正解
a ② 0.50
b ② さらし粉
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解説
a 与えられた化学反応式より,過マンガン酸カリウムKMnO4と過酸化水素H2O2は物質量の比2:5で反応します。
過マンガン酸カリウム水溶液の濃度〔mol/L〕と体積〔mL〕から,KMnO4の物質量〔mol〕を求めることが出来ます。
0.100mol/L × 20.0×10-3L = 2.0×10-3mol
また,過酸化水素水の濃度をc〔mol/L〕とおくと,その物質量〔mol〕は次のように表すことが出来ます。
c〔mol/L〕 × 10.0×10-3L = c×10-2mol
これらを比の式で表して,過酸化水素水のモル濃度cの値を求めます。
2.0×10-3mol : c×10-2mol = 2 : 5
c = 0.50
b ①,③,④,⑤に塩酸を加えると,弱酸の遊離が起こります。このときに生じるH2SO3やH2CO3は分解します。弱酸の遊離では,どの原子も酸化数の変化はありません。
① NaHSO3 + HCl → NaCl + H2O + SO2
③ CaCO3 + 2HCl → CaCl2 + H2O + CO2
④ NaHCO3 + HCl → NaCl + H2O + CO2
⑤ FeS + 2HCl → FeCl2 + H2S
②のさらし粉CaCl(ClO)・H2Oは,次亜塩素酸イオンClO-をもつため,強い酸化作用を示します。塩酸中の塩化物イオンCl-が酸化されて,塩素Cl2を生じます。
CaCl(ClO)・H2O + 2HCl → CaCl2 + Cl2 + 2H2O
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