センター試験の化学Ⅰの演習問題を紹介しています。このページは,異性体の解説です。
高校化学Net参考書 ~センター試験演習「化学Ⅰ」~
問題情報
単元 | 異性体 |
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年度 | 2010年度 |
問題番号 | 化学Ⅰ-第4問-問3 |
配点 | 4 |
計算問題 | × |
難易度 | 普通 |
正解
③ 3
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解説
分子式は同じで,構造や性質の異なる化合物を,互いに異性体といいます。
ア 炭素原子の結合は,正四面体構造になっています。アの2つの化合物は,平面では異なる順番に結合していても,立体的には同じ構造なので「同一物質」です(どちらも2,2‐ジクロロプロパン)。ただし,炭素原子に4つの異なる原子または原子団が結合している「不斉炭素原子」がある場合は,「光学異性体」が存在します。
イ 分子式が異なる(C6H12とC6H14)ので,異性体ではありません。
ウ 分子式が同じ(C4H8O)で,構造が異なるので,異性体の関係にあります。
エ 分子式が同じ(C4H8)で,構造が異なるので,異性体の関係にあります。
オ ベンゼン環の炭素原子間の結合は,どれも同じです。単結合と二重結合という区別はできません。そのため,2つのヒドロキシ基が二重線の両端でも一本線の両端でも「同一物質」です。
カ ベンゼン環の異なる位置関係の炭素原子に2つの塩素原子が結合しています。これらは構造や性質が異なるので,異性体の関係にあります。隣り合った炭素原子にそれぞれ結合している関係をo‐位(オルト位),1つ離れた炭素原子にそれぞれ結合している関係をm‐位(メタ位),最も遠い炭素原子にそれぞれ結合している関係をp‐位(パラ位)といいます。
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問題 | |
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