センター試験の化学Ⅰの演習問題を紹介しています。このページは,有機化合物の反応の解説です。
高校化学Net参考書 ~センター試験演習「化学Ⅰ」~
問題情報
単元 | 有機化合物の反応 |
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年度 | 2010年度 |
問題番号 | 化学Ⅰ-第4問-問4 |
配点 | 4 |
計算問題 | × |
難易度 | 普通 |
正解
②
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解説
① アルカンは,ハロゲンと混合して光(紫外線)を照射すると,置換反応が起こります。炭素原子に結合している水素原子と,ハロゲン原子が次々に置き換わる反応です。トリクロロメタンCHCl3には炭素原子に結合している水素原子が1つあるので,これが塩素原子と置き換わります。
② 三重結合をもつ化合物に付加反応が起こると,二重結合になります。条件によってはさらに付加反応が起こって,単結合になります。この反応では1つの酢酸分子が付加するだけなので,二重結合が残るのが正しいです。
③ エタノールCH3CH2OHは,第一級アルコールです。そのため,酸化するとアルデヒドを生じます。ここでは炭素数が同じのアセトアルデヒドCH3CHOを生じます。さらに酸化が進むと,カルボン酸である酢酸CH3COOHが生成します。
④ フェノールC6H5OHは置換反応が起こりやすく,2か所のo‐位とp‐位の合計3か所で置換が起こります。フェノールに臭素水を加えると,容易に2,4,6‐トリブロモフェノールの白色沈殿を生じるため,この反応はフェノールの検出に用いられています。
⑤ 塩化ベンゼンジアゾニウムとナトリウムフェノキシドの反応により,p‐ヒドロキシアゾベンゼンが生成します。p‐ヒドロキシアゾベンゼンは,橙色の染料として用いられています。アゾ基-N=N-を含む化合物には染料として使われるものが多く,それらは「アゾ染料」と呼ばれています。
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問題 | |
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