センター試験の化学Ⅰの演習問題を紹介しています。このページは,原子の性質の解説です。
高校化学Net参考書 ~センター試験演習「化学Ⅰ」~
問題情報
単元 | 原子の性質 |
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年度 | 2011年度 |
問題番号 | 化学Ⅰ-第1問-問3 |
配点 | 4 |
計算問題 | × |
難易度 | 普通 |
正解
② aのみからなる二原子分子において,原子間で共有される価電子は4個である。
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解説
まず,a~dの元素を特定します。イオンになっていなければ,電子の数と陽子の数(原子番号)は等しくなります。
a 原子番号7 ⇒ 窒素N
b 原子番号9 ⇒ フッ素F
c 原子番号10 ⇒ ネオンNe
d 原子番号11 ⇒ ナトリウムNa
① a,b,c(N,F,Ne)は,いずれも最外殻がL殻なので,第2周期に含まれています。
② a(N)の最外殻電子は5個なので,あと3個増えることで安定な電子配置になります。よって,窒素原子どうしで共有結合するときには3個ずつ(計6個)の電子を共有します。
③ b(F)は,ハロゲンなので1価の陰イオン(フッ化物イオンF-)なりやすい元素です。
④ 価電子は,基本的に最外殻電子と一致します。しかし,希ガスは安定な電子配置をしているため価電子はないものと考えます。よって,c(Ne)の価電子数は0個です。
⑤ d(Na)は,アルカリ金属なので1価の陽イオン(ナトリウムイオンNa+)になりやすい元素です。原子が陽イオンになるとき,原子核の陽子(プラスの電気)と外側の電子(マイナスの電気)を引き離します。このときに消費してしまうエネルギーがイオン化エネルギーです。陽イオンになりやすいアルカリ金属は,このエネルギー消費が少なく済みます。よって,dのイオン化エネルギーは,a~dの中で最小です。
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問題 | |
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