センター試験の化学Ⅰの演習問題を紹介しています。このページは,酸化物の解説です。
高校化学Net参考書 ~センター試験演習「化学Ⅰ」~
問題情報
単元 | 酸化物 |
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年度 | 2012年度 |
問題番号 | 化学Ⅰ-第3問-問2 |
配点 | 3 |
計算問題 | × |
難易度 | 難しい |
正解
⑤ PbO2を希硫酸に加えると,PbSO4が生じる。
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解説
① アルミニウムは両性金属元素で,酸とも塩基とも反応します。その酸化物は両性酸化物とよばれ,単体と同様に酸とも塩基とも反応します。塩基との反応では錯塩が生じます。
Al2O3 + 2NaOH + 3H2O → Na[Al(OH)4]
② 金属元素の酸化物の多くは水と反応して塩基となったり,酸と反応して塩を生じたりします。このような酸化物を塩基性酸化物といいます。
Na2O + H2O → 2NaOH
③ 非金属元素の酸化物の多くは水と反応して酸となったり,塩基と反応して塩を生じたりします。このような酸化物を酸性酸化物といいます。
P4O10 + 6H2O → 4H3PO4
④ CaOは塩基性酸化物で,酸と反応して塩を生じます。
CaO + 2HCl → CaCl2 + H2O
⑤ この記述では,鉛原子の酸化数が+4から+2へと減少しており,還元されています。鉛蓄電池のように,電子e-を渡す反応が別にあれば起こる反応ですが,希硫酸に加えるだけでは還元反応は起こりません。
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問題 | |
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