センター試験の化学Ⅰの演習問題を紹介しています。このページは,オストワルト法の解説です。
高校化学Net参考書 ~センター試験演習「化学Ⅰ」~
問題情報
単元 | オストワルト法 |
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年度 | 2012年度 |
問題番号 | 化学Ⅰ-第3問-問3 |
配点 | 3 |
計算問題 | × |
難易度 | 普通 |
正解
② NOは,水に溶けやすい気体である。
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解説
① 触媒まで覚えている人は少ないと思いますが,この反応における触媒として白金網が用いられます。
4NH3 + 5O2 → 4NO + 6H2O
② 一酸化窒素NOは水に溶けにくい気体で,実験室では水上置換で集めます。一方,二酸化窒素NO2は水に溶けやすいので,注意が必要です。農耕水産は水が必要(NO,CO,H2,O2は水上置換)と覚えましょう。
③ 一酸化窒素NOは,空気中で酸素O2と容易に反応して二酸化窒素NO2になります。
2NO + O2 → 2NO2
④ 他の酸性酸化物とは異なり,二酸化窒素NO2が水と反応して酸を生じるときには副生成物が生じます。化学反応は丸暗記せず,係数を合わせてつくるという人も多いと思いますが,NOの存在を忘れていると完成しないので意識しておきましょう。
3NO2 + H2O → 2HNO3 + NO
⑤ 工業的製法では,コストを抑えるために副生成物を再利用することがよくあります。このオストワルト法の他に,炭酸ナトリウムの工業的製法のアンモニアソーダ法でも再利用が積極的に行われています。
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問題 | |
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