センター試験の化学Ⅰの演習問題を紹介しています。このページは,元素分析の解説です。
高校化学Net参考書 ~センター試験演習「化学Ⅰ」~
問題情報
単元 | 元素分析 |
---|---|
年度 | 2012年度 |
問題番号 | 化学Ⅰ-第4問-問7 |
配点 | 4 |
計算問題 | ○ |
難易度 | 難しい |
正解
⑤
スポンサーリンク
解説
元素分析により有機化合物の組成式を求める問題は頻出です。
まず先に燃焼ガスを塩化カルシウム管に通じて水H2Oを吸収し,次にソーダ石灰管に通じて二酸化炭素CO2を吸収します。それぞれの吸収管の質量増加から,発生した水や二酸化炭素の質量を求めることが出来ます。これらの値から,そこに含まれる水素原子Hと炭素原子Cの物質量〔mol〕を求めることが出来ます。また,試料はC,H,Oからできており,CとHの質量がわかっているので,全体からCとHの質量を差し引くと酸素原子Oの質量も求められます。結果,C,H,Oの物質量の比がわかるので,組成式を示すことが出来ます。
・36mgの水(H2O=18)に含まれる水素原子(H=1.0)の物質量〔mmol(ミリモル)〕と質量〔mg〕
36mg ÷ 18mg/mmol × 2 = 4mmol
*1mol=1000mmol(1mmol=10-3mol)
*水分子1個に水素原子2個なので,2をかけています。
4mmol × 1.0mg/mmol = 4mg
・176mgの二酸化炭素(CO2=44)に含まれる炭素原子(C=12)の物質量〔mmol〕と質量〔mg〕
176mg ÷ 44mg/mmol × 1 = 4mmol
4mmol × 12mg/mmol = 48mg
・化合物A 84mgに含まれる酸素原子(O=16)の質量〔mg〕と物質量〔mmol〕
84mg - 4mg - 48mg = 32mg
32mg ÷ 16mg/mmol = 2mmol
この結果から,C,H,Oの物質量の比は,2:2:1ということがわかります。
文中に示された分子式CxHyO4より,酸素原子4に対するC,Hの値がx,yに相当します。
C:H:O = 2:2:1 = 8:8:4 = x:y:4
よって,x=8,y=8となります。
スポンサーリンク
問題 | |
---|---|
ワードファイル |