センター試験の化学Ⅰの演習問題を紹介しています。このページは,身のまわりの化学の解説です。
高校化学Net参考書 ~センター試験演習「化学Ⅰ」~
問題情報
単元 | 身のまわりの化学 |
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年度 | 2013年度 |
問題番号 | 化学Ⅰ-第1問-問6 |
配点 | 4 |
計算問題 | × |
難易度 | 普通 |
正解
② 炭酸飲料をコップに注ぐと,泡が出た。
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解説
酸化還元反応かどうかは,酸化数の変化の有無で判断することが多いと思います。しかし,身のまわりの化学では,化学反応式で表すことが難しいものが多いため,この方法が使えません。資料集などに目を通すことで豆知識を増やして対応しましょう。
① 電池は酸化還元反応を利用して電流(電子の流れ)を取り出す装置です。充電時には,放電時と逆向きに電子を流して酸化還元反応を起こしています。
② 炭酸H2CO3は,二酸化炭素CO2を水に溶かしたときに生じます。しかし,分解しやすいため,次の反応により水と二酸化炭素になって泡を出します。
H2CO3 → H2O + CO2
酸化数は,Hが+1,Cが+4,Oが-2で変化していません。よって,この反応は酸化還元反応ではありません。
ちなみに,この分解反応は,炭酸塩からの弱酸の遊離でも起こっています。炭酸塩からの弱酸の遊離でH2CO3を残さないように気を付けましょう。
③ ワインに含まれている有機成分が空気中の酸素で酸化されることで,すっぱくなります。通常,ワインの酸化を防ぐために,酸化防止剤として亜硫酸ナトリウムNa2SO3が加えられています。
④ 燃焼は,熱や光の発生をともなう激しい酸化還元反応です。
⑤ 銅は,水分などがあると青緑色のサビを生じます。このサビのことを緑青(ろくしょう)といいます。緑青は銅(Ⅱ)イオンを含む種々の銅塩の混合物です。自由の女神や鎌倉の大仏は,初めは10円玉と同じ茶色だったはずですが,時間がたつにつれて緑青が生じてあの色になったのです。
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問題 | |
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