センター試験の化学Ⅰの演習問題を紹介しています。このページは,濃硫酸の解説です。
高校化学Net参考書 ~センター試験演習「化学Ⅰ」~
問題情報
単元 | 濃硫酸 |
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年度 | 2014年度 |
問題番号 | 化学Ⅰ-第3問-問5 |
配点 | 4 |
計算問題 | × |
難易度 | 普通 |
正解
① 実験Ⅰ 酸化作用 実験Ⅱ 不揮発性
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解説
実験Ⅰ 銅Cuは,イオン化傾向が水素Hよりも小さいため,希塩酸などの酸化力のない酸には溶けません。濃硫酸は加熱すると次の半反応式(e-を含むイオン反応式)のように酸化作用を示すので,銅を溶かすことができます。
H2SO4 + 2H+ + 2e- → SO2 + 2H2O
実験Ⅱ 濃硫酸を塩化ナトリウムに加えると,陽イオンとしてはH+,Na+,陰イオンとしてはHSO4-,SO42-,Cl-が存在しています。この中で,陽イオンと陰イオンを組み合わせてできる物質がいくつか考えられますが,Na+を含む物質はイオン結晶なので分子結晶に比べて高い沸点を示します。
H+を組み合わせてできる物質は,H2SO4とHClの2種類です。このうちH2SO4は沸点が290℃程度であり,気体になりにくいという性質(不揮発性)をもちます。硫酸は気体にならず,塩化水素HClのみが気体となるので,これを取り出すことができるのです。
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問題 | ![]() |
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