センター試験の化学Ⅰの演習問題を紹介しています。このページは,中和の量的関係,中和熱の解説です。
高校化学Net参考書 ~センター試験演習「化学Ⅰ」~
問題情報
単元 | 中和の量的関係,中和熱 |
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年度 | 2006年度 |
問題番号 | 化学Ⅰ-第2問-問3 |
配点 | a-4,b-4 |
計算問題 | ○ |
難易度 | 難しい |
正解
a ③ 0.030
b ⑤ 0.28kJの発熱
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解説
a 塩酸の濃度をc〔mol/L〕とおくと,HClの物質量はc × 0.50〔mol〕で表されます。また,水酸化ナトリウムの物質量は0.010mol/L × 0.50L = 0.0050molです。
塩酸は1価の酸,水酸化ナトリウムは1価の塩基なので,物質量の比1:1で反応します。また,混合後の溶液のpHが2.0(酸性)なので,塩酸の方が余っていることがわかります。よって,反応せずに余ったHClの物質量は,0.50c〔mol〕-0.0050mol と表すことができます。混合後の溶液(体積は1Lになっている)のpHが2.0であることからH+の物質量は0.010molで,これが0.50c-0.0050〔mol〕と等しくなるので,
0.50c-0.0050 = 0.010
よって,c = 0.030mol/Lとなります。
b 水酸化ナトリウムがすべて反応した時点で,それ以上は中和が起こりません。そのため,水酸化ナトリウムの物質量から中和反応で生じた水の物質量を求めます。
HClaq + NaOHaq = NaClaq + H2O(液) + 56kJ
水酸化ナトリウムの物質量は0.0050molで,反応式の係数から生じる水は0.0050molだとわかります。よって,
56kJ/mol × 0.0050mol = 0.28kJ
中和反応は必ず発熱反応なので,0.28kJの発熱となります。
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問題 | |
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