センター試験の化学Ⅰの演習問題を紹介しています。このページは,反応熱と温度上昇の解説です。
高校化学Net参考書 ~センター試験演習「化学Ⅰ」~
問題情報
単元 | 反応熱と温度上昇 |
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年度 | 2009年度 |
問題番号 | 化学Ⅰ-第2問-問1 |
配点 | a‐4,b‐4 |
計算問題 | ○ |
難易度 | 難しい |
正解
a‐③ 1.2
b‐⑤ 56
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解説
a 溶液1mLの温度を1℃上昇させるのに必要なエネルギーが4.18Jと与えられているので,ここから考えていきます。
まず,この実験では溶液の体積が100mLです。体積が100倍なので,1℃上昇させるのに必要なエネルギーも100倍の418Jとなります。
エネルギーと上昇温度は比例関係にあるので,比の式を立てて上昇温度tを求めます。
418J : 1℃ = 505J : t
t = 1.2℃
公式を使いこなしている人は,次のように求めても構いません。
505J = 100mL × 4.18J/(mL・℃) × t
t = 1.2℃
b 問いの熱化学方程式は,中和熱(1molの水が生成)を表しています。一方,AはNaOHの溶解熱(0.0050molのNaOHが溶解)+中和熱(0.0050molの水が生成)による発熱です。また,BはNaOHの溶解熱(0.0050molのNaOHが溶解)のみによる発熱です。
熱化学の計算は,ヘスの法則により数学的に扱うことが出来ます。つまり,A-Bにより中和熱(0.0050molの水が生成)による発熱量を求めることが出来ます。
505J - 225J = 280J
問いの熱化学方程式は1molあたりの中和熱の値です。
280J ÷ 0.0050mol = 56000J/mol = 56kJ/mol
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問題 | |
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