センター試験の化学Ⅰの演習問題を紹介しています。このページは,電気分解の解説です。
高校化学Net参考書 ~センター試験演習「化学Ⅰ」~
問題情報
単元 | 電気分解 |
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年度 | 2012年度 |
問題番号 | 化学Ⅰ-第2問-問6 |
配点 | a‐4,b‐3 |
計算問題 | ○ |
難易度 | 難しい |
正解
a ① 1.08g増加
b ③ Bの炭素電極から,塩素が発生した。
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解説
電気分解の問題では,それぞれの電極での反応を,反応式で表せることが重要です。電極の素材や水溶液中のイオンなどから,反応式を書けるように練習しておきましょう。
電解槽A
陰極(銀電極):Ag+ + e- → Ag
陽極(白金電極):2H2O → O2 + 4H+ + 4e-
電解槽B
陰極(銅電極):Cu2+ + 2e- → Cu
陽極(炭素電極):2Cl- → Cl2 + 2e-
a この実験ではBの銅電極に銅Cuが析出し,質量が0.320g増加しています。これは,0.0050molの銅が析出した計算になります。また,反応式の係数の比から,2molの電子e-が流れたときに1molのCuが析出しているので,0.0050molの銅が析出したなら,その2倍の0.010molの電子が流れたことがわかります。
また,Aでは銀電極に銀Agが析出していますが,その反応式の係数の比から,1molの電子が流れたときに1molのAgが析出しています。直列回路では,どの部分にも同じ物質量の電子e-が流れています。よって,Agは0.010mol析出しており,その質量は1.08gです。
b ① 上記のように,Aの電極からは,水素ではなく酸素が発生します。
② Aの陽極に銀電極を用いると,その銀電極が銀イオンとなって溶出します。
③ 上記のように,Bの炭素棒からは,塩素が発生します。
④ Bの陽極に銅電極を用いると,その銅電極が銅(Ⅱ)イオンとなって溶出します。
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問題 | |
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