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フッ素Fについて

 フッ素の単体は、自然界に存在していません。化合物の構成成分として、ホタル石や氷晶石に含まれています。フッ素の単体は淡黄色で刺激臭の気体で、猛毒です。反応性が高く、ガラスも侵してしまいます。

 フッ素の単体を単離しようとしていた初めの頃は、多くの研究者が失明や呼吸器障害にあいました。白金・イリジウム電極を用いて、ホタル石をフッ素の捕集容器に使い、電気分解を-50℃という低温下で進めることで、ようやく成功しました。

 フッ素には虫歯を予防する効果があるため、幼少期に歯をフッ素で処理することがあります。また、水道水にフッ化物イオンを添加する試みも行われています。

 フッ素の単体が高い反応性をもつ反面、テフロンなどのフッ素化合物は非常に安定です。そのため、実験器具に用いられたり、フライパンの表面をテフロン加工して焦げつきにくくしたりしています。

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フッ素F(元素)のデータ

元素名(日本語)フッ素元素名(英語)fluorine
原子番号9元素記号F
周期表の位置第2周期-17族分類非金属元素,ハロゲン
原子量18.9984032クラーク数0.03%
電子配置[He] 2s2 2p5電子殻K2 L7
ファンデルワールス半径0.147nm原子半径50
共有結合半径0.057nm主な酸化数-1,0
第一イオン化エネルギー1681.0kJ/mol電子親和力3.399eV
電気陰性度(ポーリング)3.98発見年1886年
発見者アンリ・モアッサン(フランス)
元素名・元素記号の由来fluorite(フランス語で「蛍石」)

フッ素の単体F2のデータ

常温・常圧における状態気体淡黄色
融点-219.62℃沸点-188.12℃
融解熱0.510kJ/mol蒸発熱6.62kJ/mol
結晶構造立方晶密度1.7g/L
蒸気圧不明熱容量31.304J/(mol・K)

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第1周期HHe
第2周期LiBeBCNOFNe
第3周期NaMgAlSiPSClAr
第4周期KCaScTiVCrMnFeCoNiCuZnGaGeAsSeBrKr
第5周期RbSrYZrNbMoTcRuRhPdAgCdInSnSbTeIXe
第6周期CsBaランHfTaWReOsIrPtAuHgTlPbBiPoAtRn
第7周期FrRaアクRfDbSgBhHsMtDsRgCnUutFlUupLvUusUuo
ランタノイドLaCePrNdPmSmEuGdTbDyHoErTmYbLu
アクチノイドAcThPaUNpPuAmCmBkCfEsFmMdNoLr
金属元素の背景色
アルカリ金属,アルカリ土類金属
その他の典型金属元素,遷移金属元素
非金属元素の背景色
ハロゲン,希ガス
その他の非金属元素
□不明
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