高校化学Net参考書実験指針書「化学基礎」 > 温度と構成粒子の熱運動

「温度と構成粒子の熱運動」の実験の目的

 すべての物体は,目に見えない粒子によって構成されています。温度が高いと構成粒子の運動が激しくなり,状態変化や体積の変化が起こるということを実験でイメージさせます。目に見えないものなので,実験前に次のようなモデルを提示することで実験中の粒子の動きがイメージできるようにしておきましょう。

熱運動と状態変化
  • 固体では,粒子は位置を変えずに振動している。
  • 液体では,熱運動により振動や移動をしているが,互いに引き合う力によって1つにまとまっている。
  • 気体では,激しい熱運動によってバラバラになり飛び回っている。温度が高くなると,さらに激しく飛び回る。

準備

  • 器具の準備
    • 全体
      • 1mL-駒込ピペットまたはスポイト(エタノール用)
    • 班ごと
      • スタンド×1
      • 100mL-ピストン×1
      • 300mL-ビーカー×1
      • ゴム管×1
      • ピンチコック×1
      • 三脚×1
      • 金網×1
      • ガスバーナー×1
      • マッチ×1
      • 温度計×1
  • 試薬の準備
      • エタノール

実験操作

  1. 100mL-ピストンにエタノール数滴を入れ,空気を抜いて栓をする(ピストンに短いゴム管を付けて,ピンチコックで閉じる)。
  2. 300mL-ビーカーに水を入れ,1.のピストンを浸す。
  3. 温度を測りながら加熱してエタノールを蒸発させ,体積の変化を確認する。
  4. さらに温度を上げて,体積の変化を確認する。

注意点

  • あまりエタノールを入れすぎると,ピストンが抜けてしまいます。100mLのピストンだと,エタノールは0.2mLを超えないようにしましょう。

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